19世紀末、他ヨーロッパ諸国よりも先に産業革命を終えたスペインではバルセロナを始めカタルーニャ地方で「モデルニスモ建築」が流行します。モデルニスモは南フランス及び北アフリカのイスラム建築を研究し、独自のスタイルを持ったカタルーニャ地方版のアール・ヌーヴォーと言われています。
このカタルーニャ音楽堂では現在でもオペラやクラシック、フラメンコの鑑賞ができます。今回は2時間ほどのガイドツアーに参加しましたが、劇場内をじっくりと見ているだけでもとても楽しめました。
バラの花のタイル。この音楽堂を建築したリュイス・ドメネク・イ・モンタネール(1850年〜1923年)は「花の建築家」と呼ばれるように建築内は凝った装飾が所狭しと並べられた豪華な空間でした。バルセロナの街頭を歩いていると時々このバラの花を見かけます。
階段のステンドグラス。徹底的なこだわりを感じます。
モデルニスモ建築の中で最も美しく、モンタネールの最高傑作と言われるのも納得です。
円形のシャンデリアは柱を囲んだ独特なデザインです。
かなり大きいので重さもありそうでした。
大ホール左側の柱にはペガサスの装飾があります。馬の像は王宮や教会の付近によくあるのですが、装飾として使われているのは初めて見ました。活き活きとした躍動感を感じますね。
豪華な装飾の数々は目に見えない音楽を具現化したとされています。
右手の装飾も迫力があります。3人の戦士と馬でしょうか?
モンタネールは25歳でバルセロナ建築学校の教授となり、2歳下のガウディにも講義を行っていました。また、多くのモデルニスモ建築を残すだけでなく同時に政治家としても活躍します。バルセロナに素晴らしい世界遺産建築が残る理由はこういった建築家や芸術文化の地位が高い事に理由があるのではないでしょうか。
伝統文化や芸術的価値観を重視した都市開発は日本ではあまり見られない事です。モデルニスモ建築からは便利さやコストパフォーマンスの概念だけでは産まれない美しさがあり、人はそういった物にこそ時代を超えた魅力を感じるのだと思いました。
音楽堂の外観。カタルーニャ音楽堂のあるゴシック地区はバルセロナの中心で、付近には多くの美術館や世界遺産建築が集まっています。ここを出た後は美しい建物の並ぶライエタナ通りを歩いて港の方へ散歩しました。
複合施設のポルト・ベイに隣接した水族館に到着。
おしゃれなレストランやブティックが集まっています。この付近は路面アーティストが集まっているので、蚤の市を見て回るのも楽しめます。
夕暮れの景色も綺麗です。
日照時間が長いと観光がしやすいですね。
大型犬も楽しめる大きさのドッグラン。犬も楽しそうです。
港らしくこの辺りはカップルが沢山いるのですが、バルセロナのカップルはどの国と比べても公共の場所でキスしてる率がダントツで高かったです。
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